睡眠外来では、患者さんの問診を看護師が担当するケースが多いです。初診の患者さんの問診では、受診するまでの病歴や持病の有無、飲んでいる薬などをひと通りチェックすることが必要になってきます。問診でとくに重要になるのは、どのような症状で受診したかです。「よく眠れない」や「早朝に目が覚めてしまう」などは、睡眠外来を受診する人に多い症状です。慢性の睡眠障害として扱われるのは、一般的に週3日以上の不眠の状態が1カ月以上続いた場合です。

また、ほかの疾患が原因となり睡眠障害を抱えているケースもあります。実際に、統合失調症やうつ病といった精神疾患や、糖尿病などの人は不眠で悩んでいることも多いのです。そのため、高齢者の場合は、認知症や脳の病気を抱えている可能性もでてきます。問診を行う看護師は、あらゆる可能性があることを意識しながら患者さんから話を聞く必要があるでしょう。また、中年男性に多い睡眠時無呼吸症候群も可能性の1つです。症状の聞き取り漏れがないように、しっかりと患者さんの話に耳を傾けることが、睡眠外来の看護師に求められます。

睡眠外来などの診療科は、ほかの医療機関と連携して治療を行うことが多いです。内科の病院やメンタルクリニックなどは、睡眠外来と提携するケースが多い医療機関です。このような医療機関から紹介を受けて、睡眠外来を受診する人もいるでしょう。睡眠外来の看護師は、患者さんが必要な治療をスムーズに受けられるようにサポートすることが必要です。